- 2014-11-30 (日) 0:00
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胸に手を当てて考える
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★先日の創業スクールにて
私は先日、某商工会議所が主催する創業スクールの講師を務めました。
全国版のカリキュラムを一通り講義する必要があり、その中に「商取引に必要な法律知識」という項目がありました。
正直、「創業者に詳細な法律知識は必要ないのでは?」と思ったので、重要な項目のみサッと説明して、あとは次にように言いました。
・法律の判断が必要な時は、胸に手を当てて考えてください。
・「何かズルいことをしてないか?」「まっとうな儲けではないのではないか?」を自問自答してください。
・心のどこかに少しでもやましいことがあれば、法律に抵触する可能性があるので要注意です。
・例えば、「通常販売価格10,000円のところ半額の5,000円」の表示は、通常10,000円で売っていないのであれば、「不当な二重価格表示」として景品表示法違反になります。
・何かズルい感じはしますよね!胸に手を当てて考えればいいんです!
★まっとうな儲けを追求する
上記の創業者向けの問いかけは、通常の経営判断でも重要です。
利益というのは、お客様に商品・サービスの価値を感じてもらって、正当な対価を頂戴することにより、お客様からもたらされるものです。
そのような「まっとうな儲け」を追求できているかどうか?皆さんにも事あるごとに、胸に手を当てて考えて欲しいのです。
心のどこかに少しでもやましいことはないでしょうか?
お客様に本当に価値を感じてもらっているでしょうか?
★機会として、国の施策を活用することは否定しないが・・・
まったく法令違反ではないのですが、私が最近どうなのかな~?と思っていることがあります。
それは、国の施策に左右されるビジネスモデルです。
例えば、太陽光発電事業が挙げられます。
東日本大震災の後、原発依存を解消するために、国が太陽光発電を推進する施策を打ち出しました。
採算を度外視した圧倒的に高い単価で、太陽光発電による電力を買い取ることにしたのです。
太陽光発電設備に投資する資金を調達できれば、誰でも圧倒的な利益を確保できるシステムです。
その結果、一般の事業会社も我先にと太陽光発電事業に参入し、電力会社が買取をストップする事態に陥っています。
「利益を追求する」という観点からは、機会として国の施策を活用することは間違いでないと思います。
しかし、そこに「お客様に価値を感じてもらう」という観点はありません。
結局、国の方針次第のビジネスモデルなのです。
できれば皆さんには、国の施策に左右されるビジネスモデルではなく、お客様に本当に価値を感じてもらうことによって、「まっとうな儲け」を追求して欲しいと思うのです。
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第37号「胸に手を当てて考える」いかがだったでしょう?
実は,我々中小企業診断士が行う業務も、国の施策としての中小企業支援が多いのが実情です。
機会として、そのような国の施策を活用して、お客様に喜んでもらえるのであれば、それはそれでいいのですが・・・
やはり、国の方針一つで、事務所の経営が左右される事態は避けなければ!と思っている今日この頃です。
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